Toots Thielemans. You are my rainbow!!

我らがトゥーツシールマンスの誕生日が近づいています(4月29日)。何かとお世話になっているmellowtoneさんのブログからの発案もあり、そのうちトゥーツのことを語りたいなと思っていたので、今がこの時!って感じで、いろいろ書きたいと思います。ただし!トゥーツのことを語り出すとそりゃ〜相当長くなるので(笑)、何回かに分けて書いてゆこうと思います。

まずは、トゥーツに対する僕の想いのたけからぶちまけたい(笑)ただし、極めて個人的な気持ち、考えなのでご了承を。

僕は飲んですごく酔っぱらってトゥーツの話をした時、絶対泣いてしまいます(笑)100%ね。もうイチコロさ。たぶん僕を殺すのは簡単だろう(笑)

最初で最後、本当に「夢」を見させてくれたハーモニカプレイヤーはトゥーツシールマンスだけです。。。それは、演奏が素晴らしくて夢見るような気持ちになる、というだけではありません。
いくつかの出会いやキッカケがあり、僕は24歳くらいからハーモニカ(ブルースハープ)で仕事をするようになりました。でも実際ブルースハープのことは良くわかっていても、音楽自体のことってあまりわかっていなかったと思う。なんせ譜面なんて全く理解していなかったし(笑)すべてハッタリ!!余談ですが、その当時、「ハッタリこそ我が人生」とばかり、譜面なんてわかりゃしないのに「初見OK」です、とか言って仕事を貰おうとしていた(笑)。大抵の仕事はアドリブプレイが主だから大丈夫だろうと。そしたら本当に初見での録音の仕事とかいくつか来てしまい、危険度数レッドゾーンの緊張感をしいられたことも幾度となく…(笑)若さとは恐ろしいものである。もちろん、それらの依頼先から二度と仕事が来なくなったのは言うまでもない(笑、そして遠い目)。

話がそれてしまった。そんな感じで「ハーモニカLOVE!!」で乗り切りながらやっていたんですが、20代も後半にさしかかった頃だったでしょうか。僕はふと考えてしまったんですね。なんか我に返ったようにハーモニカ奏者の現状を考えた時に「こうなりたい!」て憧れる人がいなかった。なんか「夢」が崩れ落ちていくような感覚と言うかハーモニカに夢を見出せなくなった。
ハーモニカなんかやっていて、この先に本当に夢はあるのか?本当に誇らしい仕事とか出来るのか?一人の男として、まっとうに稼いでいけるのか?もしかしていくらがんばってもしれてるんじゃないか?
ハーモニカなんかやってられねぇ〜と思って、違うことに熱を上げていた時期も実は沢山ありました(音楽ですけどね)。でもね、でもね、やっぱりハーモニカが好きなの♡一番好きなの♡ でもね、ハーモニカをやってゆくことでいろんなものが犠牲になってしまうかもしれないと思うと、やりきれなくて。。。どうすればいいんだろう…。何を目標にがんばればいいんだろう…。

「ハーモニカをやっていっても、その先には大した夢も無いのか・・・いや!トゥーツがいるじゃないか!!!」
「ハーモニカが好き。それは罪なのか・・・いや!トゥーツほどハーモニカが大好きな人はいないぞ!!!」

僕の極めて個人的意見ではハーモニカプレイヤーとしてトゥーツが唯一「成功」してる人と考えています。自分のスタイルを築き上げさらに変化もし続け、ずっと世界の音楽シーンのトップに君臨し、本当に沢山の人達に感動を与え、本当のビッグネーム達に愛され、歴史的な名盤に沢山参加し、そして相応なお金も稼いだ(と思う)。

こんな悩める時期「ハーモニカ好きでいいんだよ。そのかわりやるんならとことん上手くならないとダメだ。そしてとことん良い演奏が出来るようにならないとダメだ。だからしっかり勉強もしなければいけない。そしてこの非力で小さな可愛い楽器をとことん愛するんだ。そうすればいつか良いこともあるさ!」と言われた気がした(妄想です)。本格的にクロマチックハーモニカにのめり込んだ時期である。もちろん昔からトゥーツは聴いていた。でも正直よくわからなかった(笑)あまりに自分のしていることとかけ離れ過ぎているんで、無意識に蓋をしていた部分もあると思う。
ついでに言うと、「ハーモニカ吹いてて泣きたくなったなら泣けばいいんだ、ワシなんていつも泣いてるぞ」と教えてくれたのもトゥーツ(笑、当然勝手な思い込みです)。もっと妄想ワールド全開で言えば「カッコつけてハーモニカ吹く?チッチッチ(人差し指を横に振る(笑))、そんなのイカさないゼ!涙が溢れてくる時の音、それが頬を伝う時の音を知ってるか?ハーモニカと同じ音なんだぜ!極上のビブラートかけられるか?あれは泣く時とまったく同じ動作なんだぜ!」(笑)
今日もコウエイ君、言いたい放題である(笑)
でも、言っておきますがトゥーツの音は決して「悲しい音」ではない!自分のプレイでも心がけている部分ですが、悲しい音は出さない!ちょっぴり切ない音かもしれませんが(笑)「魂に触れる音」なのです!!

僕のハーモニカ人生、第二章の始まりであった。それはトゥーツのハーモニカプレイの大研究の始まりでもあった…。それは同時にブルースハーププレイヤーとしての自分を一度捨てなければならない決意でもあった…。

う〜ん、これじゃ当分終わりそうもないな(笑)トゥーツの誕生日までに終わらんぞ(笑)来年の誕生日まで続くんじゃないか(笑)まだまだ長生きしてもらわないと困ります!!

    Toots Thielemans. You are my rainbow!!” に対して4件のコメントがあります。

    1. KITO より:

      お誕生日おめでとうございます!
      きっと幾つになられても光栄さんのハモニカに対する想いは燃え続けているんでしょうね♪

      私もハモニカ好きのひとりでしたが、まだまだ修行が足りないようです。
      ハモニカ好きと言いながらトゥーツさんの音は聴いた事がありません。
      たぶん全てが良いと思われますが、おすすめのアルバムがあれば
      教えていただけないでしょうか?

    2. koei より:

      KITOさん

      どうも有難うございます!!
      想い続けていきたいものですね〜。トゥーツのようにね♪ず〜っとね♪

      僕もトゥーツをよく聴くようになったのは、だいぶ後になってからですよ。
      好きなアルバムとか、こんな人にオススメのアルバムとか、
      このトゥーツネタ連載でアップしますね!

    3. Yoshi より:

      僕も聞いてて泣けるトゥーツの曲、色々ありますね。The Live Takes Vol. 1 の All The Way とか。New Orleans Live DVD の中で If You Go Away。 Songbirds Special内の  The Outsider  (ご存知ですか?)特に最期のはバックのシンセとか田中先生のお気に入りかも。

      色々聞いてていつも思うのは、最初にざっと聞くとシンプルそうでコピーし易いかなっと感じても、音の一つ一つに音量、長さ、ベンド具合とか彼のセンスと経験から来るテク以上の何かが生かされてて非常に深い物を感じて感動するんですね。だから難しい。 他のアーティストも勿論そうですが、トゥーツの方がそれが多い気がします。一音一音に魂が込められてるというか。

      僕がトゥーツを好きなもう1つの理由は(田中先生もですが)レベルは違っていてもハーモニカに対する愛とか真心とか思いやりと言うかを自分と共有しているような気がするからです。僕もプレイする時は両手で包み込んで本当に愛しいかわいいって感覚です。トゥーツのインタビュー見てるとそれがひしひしと伝わりますね。(だから12穴の方が好きで、16穴はどうも包み込みきれない)

      それと、80代でまだ元気で吹いてるのを見ると、人生遅くに始めた僕もまだ時間があるなと安心出来ること。

      長くなりそうなので、この辺で。

    4. koei より:

      Songbirds Special "The Outsider"は知らないですね〜

      僕はトゥーツの表現力の深さにこそ、彼の真骨頂を感じますね。ハンパないです。ここまで深い人は他に知りません。

      トゥーツのインタビューはいつも泣かされますよ(笑)前回だったか、来日した時の雑誌のインタビュー。「ホテルでベットに横になっても眠れない時、僕はハーモニカを吹くんです。そうすると良く眠れる。だから枕元にはいつもハーモニカを置いてるんです」と(笑)。全てにおいて説得力が違います!

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