録音話とクロマチックとブルースハープの使いわけ

昼に電話があり「突然ですが、1時間後にエイベックスに来てほしいー」。えっ!そんな急に言われても!でも、しっかりスケジュールが空いているおいら(笑)どういうものかわからないので、クロマチックとブルースハープと両方持って来て下さいとのこと。
「東方神起」という男性グループの録音でした。コンサートの最後にエンドロール的に流す曲らしい。彼らの曲のインストバージョ ンを作るとのこと。曲は情感たっぷりのソウルフルなバラード♪当然クロマチック(迷うことなく超合金スズキ君でキマリ☆)。メロディーを 感じさせるフレーズを吹いて、基本的にアドリブで結構ということでしたが、元の歌を聴いていたら、そのボーカルの感情の込め方に非常に好感 を持ってしまい、しっかりメロディーを吹きたいと思った。アドリブも入れて盛り上がっていますが、基本はボーカリストの歌に忠実に、完全に ハーモニカでメロディーを「歌い上げ」ました♪

これがね、僕が作るバラード曲に非常に近く、ボーカルの表情の付け方なども自分のプレイに近いものを感じたの。思わず 「あっ、僕こういうのすごく得意です♪」と(笑)とても気に入った演奏が出来ました!がっつり感情込めちゃったもんね〜。最近追求している「シン ギング・ハーモニカ・スタイル」がこんなところで繋がったかー!と奇遇な巡り合わせ。そんなこんなで「泣き」のハーモニカがとても好評で(笑)是非コンサートに遊びに来てほしいとのこと♪イェイ!もちろん!!東方神起のコンサートに行く方いましたら、最後までよく聴いて下さいねー。

先日「松本道香」という女性ボーカリストの曲で録音しました。ちょっと切ない感じのメローなR&Bテイストの曲。弱さの中にも強さを秘めた 女性の歌(詞)でした。これはクロマチックの指定。もちろん超合金スズキ君。こちらも気に入った演奏が出来ましたよー。こちらは「切なさ」がありつつもエ ンディングのハーモニカソロは「前向き」に歌い上げるアプローチの演奏かな♪

来週に「ハロ!プロ」の「Buono!」という女の子グループの録音予定もありますが、今度は「元気過ぎてどうにかなってし まいそう」な(笑)パンキッシュな高速リズムの曲!音源を聴いてクロマチックかブルースハープか案を下さいってことでしたが、これは絶対ブルースハープだわ〜。しかもテクニカルに流暢に吹いてもたぶん面白くないと思う。ハイパーにメチャ吹きすることになるんじゃないかな。全然プロっぽくないプロフェッショ ナルな演奏だね(笑)間奏をハーモニカと声のかけあいみたいにする予定らしいので、おいらも15歳になったつもりでがんばるぞー(笑)

このように曲調や、どのようなアプローチのハーモニカが、その曲に最善かを考えてクロマチックとブルースハープを使い分けています。

この二つは同じ「ハーモニカ」という楽器だけど、その中身はかなり異なる。どちらかが出来れば、どちらかも出来るか?答えは残念ながら「NO」で す。簡単な曲なら出来ますが…。では、どうすれば両立出来るか?僕の場合は、どちらかを吹く時は、どちらかの事(吹き方、音配列、方法論)は一切忘れてい ます。頭の中は完全に入れ替わっている。

分かりやすい例があります。
クロマチックでは、譜面を見ながら極端に難しくなければ初見でもある程度吹けます。アドリブならば、どんな曲でもコードが書いてあれば、それに似合ったア ドリブはその場で出来る。でもブルースハープでは今だに譜面を見て全く吹けないのだ(笑)我ながら痛快だね(笑)その位、演奏する時の思考回路が違う。

ブルースハープの不器用さは、時に曲に最高の「味」というフィールを与えてくれる。クロマチックはストレートにメロディーを「歌う」ことが出来るし、アド リブの幅は当然広い。結局どちらも魅力的なんだよね〜。これらの使い分けについては、興味のある方もいると思うので、また書きますね。

    録音話とクロマチックとブルースハープの使いわけ” に対して6件のコメントがあります。

    1. Katsuya より:

      ブルースハープだと譜面を見て吹けない事を知り安心しました。

      仕事順調に増えてますね。CDが発売されたら教えて頂けるとありがたいです。

      それにしても、エイベックスは、いろんなところにアンテナ貼ってますね。確か、エイベックスの中のエイベックス・イオというレーベルは廃盤がないんです。だから、一度CDが出たら永遠に売ってくれるんです。光栄さんもそのレーベルから出せるといいですね。

    2. 室岡 隆之 より:

      石川県でお待ちしております。

      よろしくお願い致します。

    3. koei より:

      室岡さま
      メール送りました。どうぞよろしくお願いします。

      Katsuyaさん

      いや、そこで安心するのはどうかと…(笑)

      エイベックスへはただ単に仕事でハーモニカ録音に行っただけなので、自分の作品となると話しの次元が全く異なりますが、出せるものなら出したいっすよ(笑)でも今回の制作の方は僕のプレイをとても気に入ってくれたようなので、また仕事の機会はあるかなと思います。

    4. 山本範子 より:

      東方神起のコンサートエンドロールで演奏を拝聴しました。
      ステージの興奮を徐々にやさしい余韻に変えていくような…心に染み入る素敵な音色でした。
      あの曲は東方神起のメンバーの一人が作曲したのですが、ハーモニカの音色で原曲の情感がさらに増され、皆、感慨深い様子で聴き入っていました。
      コンサート会場にはおいででしたか?
      いつか、ステージで東方神起と田中さんのコラボレーションが実現すると素敵ですね。
      素晴らしい演奏をありがとうございました。

    5. koei より:

      山本さま

      コメントどうも有難うございます!!嬉しいです。
      僕はまだ行ってないんですよ〜。5月のさいたまに行きたいですね〜。
      へぇ〜、作曲はメンバーの方がされているんですか。色んな才能を持っている方達なんですね!
      普段、録音の仕事は何をやったかもすぐ忘れてしまうのですが、この仕事は久々に印象深いものでした。今でもメロディーしっかり吹けますもの(笑)
      コンサート行くのが楽しみです!

    6. ピンバック: 東方神起ブログ

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